一般財団法人日本サイバー犯罪対策センター JC3:Japan Cybercrime Control Center


悪質なショッピングサイト等に関する統計情報

2021年 2月 4日 作成

~悪質なショッピングサイト等に関する統計情報~

 JC3では、代金を支払っても商品が届かなかったり、個人情報やクレジットカード情報等が盗み取られるといった被害につながる悪質なショッピングサイト等による被害軽減を図るため、各種取組を実施しております。
 その取組の一つとして、一般社団法人セーファーインターネット協会の悪質ECサイトホットライン(ECサイトホットラインはこちら)に通報のあった悪質なショッピングサイト等について、分析を行い、フィルタリング事業者、セキュリティ事業者等に提供を行っております。

 同協会への通報を通じて、JC3で把握した悪質なショッピングサイト等について、以下のとおり統計をまとめました。

  1. 悪質なショッピングサイト等に関する通報状況

  2. (1)悪質なショッピングサイト等の通報件数
       2020年中に、セーファーインターネット協会の悪質ECサイトホットラインに通報され、JC3へ共有された悪質なショッピングサイト等の通報件数は、
      10,095件となっており、2019年中の7,764件と比べ、2,331件(約30.0%)増加しました。
       2020年中に増加した背景として、新型コロナウイルス感染症の影響により、インターネットショッピングを利用する人が増えたためと考えられます。

    図 悪質なショッピングサイト等の通報件数
     悪質なショッピングサイト等の通報件数 
     (セーファーインターネット協会からJC3へ共有されたもの)


      図 悪質なショッピングサイト等の通報件数

    (2)悪質なショッピングサイト等を知った経緯
       通報の際に「どのようにそのサイトを知りましたか」との質問に対して、2020年及び2019年のいずれにおいても、「インターネットの検索結果」の
      回答が最も多く、2020年6,473件、2019年4,856件となっておりました。

    図 悪質なショッピングサイト等を知った経緯
                         (無回答は除く)
     「どのようにそのサイトを知りましたか」の質問に対する回答状況(2019年)


                                                図 悪質なショッピングサイト等を知った経緯
                         (無回答は除く)
     「どのようにそのサイトを知りましたか」の質問に対する回答状況(2020年)


       また、「どのようなデバイスでそのサイトを知りましたか」との質問に対して、2019年中は「PCブラウザ」の回答が3,380件と最も多かったですが、
      2020年中は「スマートフォンブラウザ」の回答が4,112件と最も多くなっておりました。

    図 どのようなデバイスでそのサイトを知ったのか
                             (無回答は除く)
     「どのようなデバイスでそのサイトを知りましたか」の質問に対する回答状況(2019年)


    図 どのようなデバイスでそのサイトを知ったのか
                              (無回答は除く)
     「どのようなデバイスでそのサイトを知りましたか」の質問に対する回答状況(2020年)


                                                        

    (3)支払い方法
       通報の際に、「悪質ECサイトを利用した」として、「商品購入時にご自身が選択された代金のお支払いを教えて下さい。」との質問に対しては、
      2020年及び2019年のいずれにおいても、「銀行振込」の回答が最も多くなっておりました。

    図 支払い方法
                                   (2019年、2020年ともに無回答は除く)

  3. 2020年中の悪質なショッピングサイト等の特徴

  4.  2020年中においては、新型コロナウイルスの影響により、マスク等の衛生用品や、ゲーム機等の巣ごもり消費関連の商品を検索して、悪質なショッピングサイトへ誘導されてしまい、振り込んでしまうなどの通報がみられました。
     こうした情勢に乗じた悪質なショッピングサイトも確認されており、マスクを専門に販売するように見せかけたWebサイトや、ゲーム機を販売するように見せかけたWebサイトが確認されました。

     また、正規のショッピングサイトを模倣した悪質なショッピングサイトも複数確認されたほか、悪質なショッピングサイトへ誘導する手段として、広告表示によって誘導されたとする通報が多くみられるなど、巧妙な手口を確認しております。
     

  5. 被害に遭わないために

  6. 悪質なショッピングサイト等による被害にあわないためには、市販のセキュリティ対策ソフト・フィルタリングソフトを導入した上で、初めて利用するショッピングサイトの場合には、
     ・Webサイトに不審な点がないか
     ・URLや会社をインターネットで調べ、同様の被害報告等がないか
    を確認することが重要です。
     例えば、こうした悪質なショッピングサイト等には、
     ・会社の名称を架空の情報または実在する会社を騙っている
     ・決済方法として、銀行振込しかできない
     ・振込先が法人名義ではなく個人名義の口座である
    といった特徴がみられます。(その他、これまでのJC3の注意喚起はこちら

     万一、悪質なショッピングサイト等による被害に遭った場合には、速やかに消費生活センターや最寄りの警察署等へご相談ください。