一般財団法人日本サイバー犯罪対策センター(JC3)は、以前より、株式会社ラックの協力を得て、日本を対象としたテクニカルサポート詐欺への対策について警察庁及びマイクロソフトと連携しています。テクニカルサポート詐欺は特殊詐欺の形態の1つであり、国内での被害については、警察庁の統計によれば、令和5年は 2,169 件、6年は 1,524 件が発生し、6年の被害額は 10.0 億円です。テクニカルサポート詐欺は、海外でも多くの被害が報告されており、国際的にも大きな問題となっています。
インド共和国の法執行機関である中央捜査局(CBI)は日本の警察庁と国際共同捜査を進め、2025 年5月 28 日(水)、インド国内においてテクニカルサポート詐欺の被疑者6人を逮捕するとともに、関係先 19 カ所の捜索を行ったと発表しました。CBI が捜索した2カ所の違法な偽コールセンターはマイクロソフトのカスタマーサポートになりすましており、日本人を対象に詐欺を行っていました。JC3 は株式会社ラック及びマイクロソフトとともに日本に関係する関係情報の収集・分析・共有を行い、警察庁及び CBI が行う犯罪捜査に全面的に協力しています。
今回の捜査は、JC3、株式会社ラック及びマイクロソフトが協力し、日本を対象としたテクニカルサポート詐欺の犯罪者が逮捕された初めての事例です。ただし、犯罪者はインフラを再構築し新たに違法なコールセンターを開設して再開することは容易に想像できます。そのため、JC3 は株式会社ラックと協力してテクニカルサポート詐欺の実態を調査し、その脅威を低減・無効化するべく、引き続き法執行機関及びマイクロソフトと連携してまいります。
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