一般財団法人 日本サイバー犯罪対策センター JC3JC3 : Japan Cybercrime Control Center

JC3 Forum 2018

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JC3 Forum 2018 レポート

2018年3月13日 ベルサール神田におきまして当法人が主催するフォーラムを開催し、470名程の皆様にご来場いただきました。

「サイバー脅威の特定・軽減・無効化」をテーマに以下のご講演等をいただきました。

開会のご挨拶

一般財団法人 日本サイバー犯罪対策センター
代表理事  清水 隆明

フォーラムにご来場いただいた皆様への御礼に続いて、4年目を迎えたJC3のこれまでの歩み、仮想通貨や平昌オリンピックにおけるサイバー脅威の情勢や、産官学が真に連携して攻撃に対し先制的に対応してゆくことの重要性とそのためのJC3の役割、また今後の更なる連携の広がりに向けた本フォーラムの意義について述べさせていただきました。

基調講演「企業経営におけるサイバーセキュリティと経営者のリーダーシップ」

東京海上ホールディングス株式会社
取締役会長  隅 修三 氏

IoTやAIといったイノベーションの進展とともに企業のグローバル展開やサプライチェーンの拡大が加速し、企業経営を取り巻くリスクが多様化している状況を踏まえ、サイバーリスクの位置づけや保険業界におけるリスク事例、それに対して経営者はどのようにリスクを認識し、対策に向けどのようにリーダーシップを発揮すべきかについてお話しいただきました。

引き続きサイバーセキュリティ対策に関する、米国やEUでの動きや日本政府の動き、加えて「Society5.0の実現に向けたサイバーセキュリティの強化」に向けた経団連の提言についてお話しいただきました。

講演「警察におけるサイバー犯罪対策とJC3との連携」

警察庁 生活安全局情報技術犯罪対策課
課長  大濱 健志 氏

サイバー犯罪の情勢については、平成29年度上半期のサイバー犯罪状況、インターネットバンキングに係る不正送金事犯の被害状況、ランサムウェア、ビジネスメール詐欺、仮想通貨を利用した犯罪などの最近の情勢についてご説明いただきました。

次に警察における被害防止対策として、国際的なボットネットのテイクダウン対策と不正送金に係るウィルス付メールの早期警戒情報の発信についてご説明いただきました。

最後にJC3との連携の推進について、ウィルス感染を目的としたウェブサイト改ざんの対策とインターネットショッピングに係る詐欺サイト対策についてご説明いただきました。

講演「金融機関を狙うサイバー犯罪の実態と対策の取組みについて」

株式会社 みずほフィナンシャルグループ
データマネジメント部
部長  高橋 達浩 氏

みずほフィナンシャルグループの概要をご紹介いただいた後、サイバー犯罪の動向やインターネットバンキングによる不正送金手口など、特に金銭を目的とした事例について詳しくお話頂きました。

次にみずほフィナンシャルグループ自社内における取り組みとして、インテリジェンス活動、SOCによるモニタリング活動、フォレンジックなどについてご説明いただきました。

また、最後に対策の考え方として、バリューチェーン全体を視野に入れた対応や様々な攻撃に対して粘り強い対応、外部との積極的な連携が重要であること、そして東京2020を視野にサイバーリスクに対して「共創」で立ち向かう必要性をお話しいただきました。

講演「社会情勢の影響に関わるサイバー攻撃動向の遷移」

デロイト トーマツ サイバーセキュリティ先端研究所
主任研究員  岩井 博樹 氏

平昌冬季五輪における開会式当日のサイバー攻撃の影響や関連するサイバー攻撃の状況、様々な攻撃グループに関する動向、動静、分析内容についてお話いただきました。

次に、日本におけるサイバー攻撃について、特に防衛・航空宇宙分野への攻撃が活発化していること、また、連続した攻撃・攻撃資源の共有・オープンソースの活用といった攻撃側の傾向などについても詳しくお話いただきました。

最後に、北朝鮮からのものと思われる複数のサイバー犯罪事例をご説明いただき、サイバー攻撃が国家経済に影響を与えるものとなってきていることから、企業においても事業継続への影響も鑑み、経営戦略・危機管理の観点から対策を講じる必要性をお話しいただきました。

講演「インターネット上の諸問題の対処のあり方」

ヤフー株式会社
執行役員  別所 直哉 氏

インターネットの普及、進展の状況、そして攻撃者側の狙いや組織化、巧妙化してきている状況についてご説明いただきました。

続いて自社の不正や被害の状況、それらに対応するための全社横断的な不正対策部門「Digital Crime Centre」の設置事例についてご説明いただきました。

最後にJC3との連携事例とその成果についてご説明いただき、ALL JAPANでサイバー犯罪に立ち向かう重要性についてお話しいただきました。

パネルディスカッション「サイバー脅威へ立ち向かうための官民連携の推進」

パネリスト
※左上は、モデレーターの間仁田裕美(JC3)

まず始めに、JC3業務執行理事の坂明(写真右下)より、業務開始から3年あまり経ったJC3の体制の変遷や、この間の活動実績や成果について具体的な事例をもとにご説明させていただきました。

続いて講演者の皆様に参加いただき「サイバー脅威へ立ち向かうための官民連携の推進」をテーマに、それぞれのお立場での課題認識と官民連携の推進についてお話しをいただき、様々な角度から活発な議論をいただきました。


※ご講演者の所属、役職はフォーラム開催時のものです。

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