5年ぶりのオフライン開催である今フォーラムにご来場いただいた皆様への御礼に続いて、対抗すべき最新のサイバー脅威情勢と、脅威の根本的な解決に向けた協働の重要性、協働の輪を広げるJC3の取組みや、具体的なサイバー空間の脅威に備える対策として、脅威の実態について情報共有を行うとともに、会員の皆様と特定のテーマを掘り下げて検討を行う場としての今フォーラムの役割等について述べさせていただきました。
2024年3月5日(火)KANDA SQUARE HALLにおきまして、当法人が主催するフォーラムを開催し、175名の皆様にご来場いただきました。9回目となる本フォーラムでは、ランサムウェアとフィッシングに内容を絞り、JC3が行っている具体的な活動をご紹介するとともに、JC3の出発点である産官学の協働や国際連携による対処を念頭に、より具体的な内容に踏み込んでの議論を行うために、原則として会員及び会員による招待者に限定しての開催となりました。「サイバー犯罪の特定・軽減・無効化」をテーマに以下のご講演等をいただきました。
5年ぶりのオフライン開催である今フォーラムにご来場いただいた皆様への御礼に続いて、対抗すべき最新のサイバー脅威情勢と、脅威の根本的な解決に向けた協働の重要性、協働の輪を広げるJC3の取組みや、具体的なサイバー空間の脅威に備える対策として、脅威の実態について情報共有を行うとともに、会員の皆様と特定のテーマを掘り下げて検討を行う場としての今フォーラムの役割等について述べさせていただきました。
サイバー犯罪について、近年の相談件数や検挙件数の推移と、極めて深刻な被害が続いているランサムウェア、サイバーインテリジェンス、フィッシングに係る最近の情勢についてご説明いただきました。さらにサイバー警察局・サイバー特別捜査隊の発足経緯や、その成果として国際連携を図って犯罪グループ検挙を行った際の警察の対応について、そしてインターネットバンキングに係る不正送金やフィッシングサイトのテイクダウンを例に警察とJC3を通じた官民連携による諸対策の推進についてご講演いただきました。
複雑化するランサム攻撃の情勢を複数の指標からご説明いただき、最新の脅威動向や、困難化している攻撃者の追跡に対応するために「ランサムウェア攻撃に対する捜査ハンドブック」を作成するに至った経緯、そしてJC3の「ランサムウェア攻撃実態解明PJ」においてAdversary Emulationや複数の専門分野の方を招き、判断軸を作れないかを試みている現状についてご講演いただきました。
現役のサイバー犯罪捜査官として、ランサムウェア攻撃の検挙経験をモデルにフィクション化した事例をもとに、被害者からの通報を受けた法執行機関がいかなる初動対応・捜査を行うかについて、また捜査時に被害にあった企業が警察側から求められる対応についてご講演いただきました。
ランサムウェア被害にあった企業がすべきこと、捜査側から用意してほしいことなどを、「ランサムウェア攻撃に対する捜査ハンドブック」に記載の内容や、ハンドブックに収録できなかった内容も取り上げ、ランサムウェア攻撃を受けた企業側に実際アドバイスしている実例について詳しくご講演いただきました。
日本クレジットカード協会様
海外のフィッシングの現状と我が国に欠けている視点や対策について踏み込んだご講演をいただきました。
JC3フィッシングハンターの皆様
昨年のフィッシングによる不正送金被害額が過去最高になったことに伴い、これまでのアクターの傾向や、スミッシング、モバイルマルウェア感染の拡大、法人口座の使用、不正送金の約半数が暗号資産に流れている現状等、被害傾向の振り返りに加え、フィッシングハンターのアクター分析方法の紹介、スミッシング・モバイルマルウェアの現状や、フィッシングサイトのテイクダウンの有効性等について、日頃JC3の「不正送金事犯情報分析PJ」で行われている議論に近い形でお伝えいただきました。
JC3が運用しているサイト運営事業者等へのAbuse連絡支援ツール「Predator」を使用し、各県警のサイバー防犯ボランティアや関係企業・機関が一丸となり、フィッシングサイトのAbuse報告数とテイクダウン数を競い、短期間で大量のフィッシングサイトを無効化し、フィッシングサイトの脅威に対抗することを競うイベント「第1回フィッシングサイト撲滅チャレンジカップ」が2024年2月13日から20日にかけて開催されました。そのイベントにおいて素晴らしい成績を残された方々の表彰を行いました。
本フォーラムにて貴重な知見をご教示いただいた登壇者の皆様とフォーラムにご参加いただいた多くの方々への御礼とともに、JC3の日々の取組みについて最近の主な活動の概略をご紹介するとともに、産学官連携に関する課題や情報共有の在り方、今後の目指す方向性と、今後のご支援、ご協力のお願い等について述べさせていただきました。
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