JC3では、一般社団法人セーファーインターネット協会の悪質ECサイトホットライン(https://www.saferinternet.or.jp/akushitsu_ec_form/)に対する通報内容を分析し、フィルタリング事業者、セキュリティ事業者等へ情報提供を行っております。
2022年上半期の統計及び特徴的な事象は次のとおりです。
(1) 悪質なショッピングサイト等の通報件数
2022年上半期に、セーファーインターネット協会からJC3へ共有された悪質なショッピングサイト等の通報件数は、12,830件となっており、前年同期の6,696件と比べ、6,134件(約91.6%)増加しました。増加した背景として、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、インターネットの利用が増えたためと考えられます。また、悪質なショッピングサイトの通報について、関心が高まってきたことも考えられます。
(2) 悪質なショッピングサイト等を知った経緯
通報の際に「どのようにそのサイトを知りましたか」との質問に対して、2022年上半期は2021年の回答状況と同様の傾向ではありますが、「メールに記述されていたURL」及び「Twitter等のSNS投稿」によるものが増加しております。
「どのようにそのサイトを知りましたか」の質問に対する回答状況
また、「どのようなデバイスでそのサイトを知りましたか」との質問に対して、2022年上半期は2021年の回答状況と同様に「PCブラウザ」が最も多い割合でした。
「どのようなデバイスでそのサイトを知りましたか」の質問に対する回答状況
(3) 支払い方法
通報の際に、「悪質ECサイトを利用した」として、「商品購入時にご自身が選択された代金のお支払いを教えて下さい。」との質問に対しては、2022年上半期は銀行振込の割合が半数以上を占めています。
悪質なショッピングサイトは、インターネット検索結果の上位に表示されることがあります。JC3では、この検索結果から悪質なショッピングサイトへ誘導する手口として、改ざんされたWebサイトを経由する事象を確認しています。利用者が改ざんされたサイト経由でアクセスしたことに気づかず、偽ショッピングサイトが表示される仕組みです。これは、偽ショッピングサイトを隠すため、改ざんサイトを経由させているものと考えられます。Webサイトが改ざんされることで、このように悪用されてしまいます。サイト管理者の方は、ソフトウェアの脆弱性解消や管理者権限の適切な設定等、改ざん防止対策に注意する必要があります。
悪質なショッピングサイト等による被害に遭わないためには、市販のセキュリティ対策ソフト・フィルタリングソフトを導入した上で、初めて利用するショッピングサイトの場合には、次の事項について確認することを推奨します。
例えば、こうした悪質なショッピングサイト等には、
といった特徴がみられます。
万一、悪質なショッピングサイト等による被害に遭った場合には、速やかに最寄りの警察署や消費生活センター等へご相談ください。
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